2017年09月21日

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

◆料理の原点は「畑」から!

9月19日。

この日は、18日の振替休日を利用して、南信州「阿南町」へ行ってきました!!!その理由は、現在、そば処木鶏の秋の限定メニューとして使わせてもらってる「鈴ヶ沢なす」の畑を見に行きたかったからです!!!

昨年より、木鶏の秋の特選素材として登場した「鈴ヶ沢なす」は、お客様が、こんなに美味しいなすを食べたことがない!と言われるくらい、大変ご好評をいただきました。

私も使っているうちに、この茄子が、どんな土地でどんな方がどんな想いで作っているのか知りたくなりました。そんなことを考えていた時、木鶏にある女性が来てくれたのです!

その女性の名前は、飯野さんです。飯野さんは、東京都の出身で、2014年から地域おこし協力隊に着任し、この鈴ヶ沢なすの生産地である、和合地区の活性に取り組んで来られた方です。

話をお聞きすると、現在、茄子の生産農家さんは、高齢化しているものの、それをみんなで支え合おうと、様々な取り組みがなされているそうです。これは、一度は行ってみなければならないと、日時を決めて阿南町に行く約束をしました。

そして迎えた当日。
車内には、私の他に2名の男性が同乗してくれました。

一人は「Matsumoto Mt,Baru(マツモトマウントバル」のオーナーシェフ松田さんと、もう一人は「FIORIRE(フィオリーレ)」のオーナーシェフ上原さんです。お二人には、事前に鈴ヶ沢なすを試しに使って頂いたところ、とても気に入って下さり、今回の畑見学も是非一緒にという事で参加して下さいました!

◆いざ阿南町へ!

山形村から車で2時間。

車内では、普段なかなか話すことのないお互いのお店の話など、盛り上がっていました。気が付けばあっという間に待ち合わせ場所「道の駅 信州新野千石平」へ到着!!!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

ここで飯野さんと合流し、さらに車を山沿いへ走らせること20分。ようやく鈴ヶ沢なすの生産地、阿南町の和合地区へ!現地では、生産者の方々が温かく出迎えて下さり、鈴ヶ沢なすの生産について色々教えて下さいました。

標高は900m。冬になれば、80㎝もの雪が降ることもあるそうです。

現在、鈴ヶ沢なすの生産は、地元農家さんが二割、残りの八割は「和合元気なむらづくり協議会」内に設置さえている「南信州おひとよし倶楽部」がサポートに回り、阿南町の就労支援センターの利用者さんと共に、技術を学びながら育てているそうです。

土づくりには、落ち葉と米ぬかの堆肥を使った昔ながらの有機農法を取り入れ、安心して食べて頂けるようにと、こだわりを見せています。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

まるで、ワインを生産するぶどう畑のようですね!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

大きくなった茄子のうち、いいものは翌年の「種用」として残されます。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

いつも送られてくる鈴ヶ沢なすをようやくこの手で触れることが出来ました!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

◆「鈴ヶ沢なす」昔ながらの食べ方!

畑の見学が終わると、ちょうどお昼時です。この日は私たちのために、鈴ヶ沢なすの一番の美味しい食べ方をと、準備して下さいました。その食べ方とは「焼きなす」です!!!

火を起こした薪の中に豪快に入れます!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

周りが真っ黒に焦げると、薪から取り出し皮を剥きます!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

こちらがむき終わった茄子!豪快ですね!!!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

早速頂きました!茄子は、とろける食感と、さつま芋のような甘さが口の中に広がり、とても美味しかったです!このシンプルな調理法に、鈴ヶ沢なすの美味しさを引き出すヒントがあるなと実感しました。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

◆魂の蕎麦を食べて頂きたい!!!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

わざわざお忙しい中、私たちのために時間を創って頂いたお礼にと、私は事前にそば打ちをして、生産者の皆さんに食べてもらいました。なかなか味のあるキッチンです!上下水があれば、どこでもそばを提供できると、今までの経験が活かされます!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

この建物は、和合地区の子供たちが、冬場になると、雪の影響で、里の学校まで登校できなかったので、分校ならぬ分室として利用されてたそうです、現在は、ご高齢の方が定期的に検診が受けられ場所として活用されているみたいです。なんとも言えない歴史を感じますね!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

皆さんとても喜んで頂けて良かったです!!!

◆「伝統」を守るということ

実はこの日、長年この地で鈴ヶ沢なすの種を守り続けてきたおばあちゃんがいらっしゃいました。おばあちゃんの腰は曲がってはいたものの、とても元気な方でした。きっと、長年にわたり畑仕事をされてきたからなのかなと思いました。

食事会の最後に、おばあちゃんと握手をし、写真を撮らせて頂きました。その「手」の温もりを私は忘れることが出来ません。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

「伝統野菜」というものは、一人の手だけで受け継いでいくことはできないと思います。きっとその野菜の美味しさだけではなく、おばあちゃんのようなお人柄に惹かれ、皆で何とかしていこう!と、守り続けてこられたのかもしれません。

私は、まだまだ和合の皆さんのことは知りません。今の自分にできることは、この日感じたことを、料理を通じてお客様に届けるだけだと思います。

「今日は、遠方からわざわざお越し頂きありがとうございます!畑を見に来てくれて、そして逢いに来てくれてとても嬉しかったです!」


生産者の方から頂いた言葉に、胸が熱くなりました。また来よう!必ずまた来よう!そう心に誓いました。

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

≪鈴ヶ沢なすのお問い合わせ先≫


・和合元気なむらづくり協議会
フェイスブックページ⇒「ここをクリック」

◆広がる「鈴ヶ沢なす」が食べられるお店

≪フィオリーレ≫

住所:長野県松本市石芝4丁目2−22
電話: 0263-50-4345
地図:「ここをクリック」

鈴ヶ沢なすのアンチョビオイルのマリネ!白ワインに合うー!!!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

鈴ヶ沢なすのグラタン!これはもうイタリアンの鉄板!なすがしっかりと主張しています!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

フィオリーレさん!ぜひお出かけ下さいね!!!

≪かっぱ厨亭≫


住所:長野県駒ヶ根市中央8−1
電話:0265-98-7311
地図:「ここをクリック」

和食の達人、稲垣さんが、鈴ヶ沢なすの旨味を引き出してくれます!!!

≪マツモトマウントバル≫

住所:長野県松本市中央1-19-15 1F
電話:0263-31-0636
地図:「ここをクリック」
HP:「ここをクリック」

全てのことにこだわりを見せるオーナーの松田さん!いったいどんなメニューになるのか楽しみです!!!

≪手打ち蕎麦 いまふく≫

住所:京都府京都市伏見区深草町通町26
電話:075-643-1958
地図:「ここをクリック」
HP:「ここをクリック」

9月4日に上田市で企画した「人と人を繫ぐそば会 in 上田市」にて、鈴ヶ沢なすをいまふくの店主、中根さんにお渡ししたところ、とても気に入って下さり、なんと京都のお店でも使って頂けることに!!! 中根さん!ありがとうございます!!!

おばあちゃんの「手」の温もりが忘れられません。

そば処木鶏は「人と人を繫ぐ蕎麦屋」を目指しています!これからも一期一会を大切にそばを打ち続けていきたいと思います!

【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」




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Posted by カズキ at 06:00│Comments(0)地域のこと
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