2019年05月23日

「命を頂く」本当の意味・・・

◆命を扱う料理人!

塩尻市にある「鶏料理やまもと」さんは、名古屋コーチンをご自身で育て、そして、店で提供しています。

これは、何を意味するかというと、ご自身で育てた生きている鶏をしめて、捌いて精肉にし、料理を提供しているのです。一般的には、業者さんを通じて、肉を仕入れるのが飲食店の流れです。

山本さんが取り組まれているやり方は、究極としか言いようがありません。

木鶏では、辰野町にある林種鶏場さんから「ぎたろう軍鶏」を仕入れています。

「命を頂く」本当の意味・・・

林さんは、基本的に、一羽丸まる中抜きの状態での取引が前提です。

「鶏も捌けない料理人は、愛情もって使ってくれないから、長く続かないんだよ。」

というのが、林さんのお考えです。

私も、オープン当初から、中抜きの状態で、ぎたろう軍鶏を扱わせてもらっていました。しかし、ある日・・・どうしても向き合いたい想いが募り始めたのです。

◆「命を頂く」現場に触れたい・・・

鶏を扱う者として、一度は鶏をしめるところから体験したい!という想いがありました。しかし、相談できる人がいなかったのです。

以前「鶏料理やまもと」さんに伺ったとき、店主の山本さんと、フェイスブックを通じて、交流が始まりました。ここで思い切って、その想いを伝えたく、食事をしがてら、相談に行きました。

山本さんは、その想いを汲み取って下さり、普段は外部の人を立ち入れさせないのですが、今回は特別にということで、鶏をしめる作業から、捌くところまで、教えて頂けることになりました。

作業の前日、生きている鶏を捌くという、何とも言えない気持ちに駆られ、なかなか寝ることができませんでした。

どこか目を背けていた自分と、ちゃんと命と向き合いたいと想う自分。複雑な想いを巡らせながら、眠りについたのです。

5月20日。

木鶏の定休日に合わせて、山本さんは時間を作って下さいました。なんと、女将さんも学びたいと、一緒に来てくれました。

朝八時、山本さんの養鶏場には、約100羽ほどの鶏がいました。その中から3羽ほど、小屋から連れ出し、しめていきます。まずは、山本さんがお手本となり、作業を見せてくれました。

そして、自分の番です。

高鳴る鼓動を抑え、鶏を小屋から連れ出し、しめる作業へと・・・。

思わず涙が出そうでした。

今、目の前で、命を頂く準備をしているのだと考えたら、ありがたい気持ちで一杯になったのです。

しめた鶏は、すぐにお店に併設されている処理場で、精肉にしていく作業へと移ります。お湯を沸かし、羽のついた鶏を一定時間漬け込み、手で剥ぐように羽をむしると、ものの見事に取れていきます。

山本さんは、事細かく捌き方のポイントを教えて下さり、各部位に分けていきます。その作業と言ったら、無駄が一つもありません。私は、今まで何をやっていたのかと思うほどです。

こうして、内容の濃い時間は終わりました。お忙しい中、快く教えて下さった山本さんには、頭が上がりません。

また、技術面だけでなく、経営の考え方など、仕事に対する情熱も聞かせて頂けたことは、とても大きな学びになりました!本当に本当にありがとうございました!!!

「命を頂く」本当の意味・・・

◆いざ実践!!!

お店に戻ってから、この感覚を忘れないうちにと、早速、ぎたろう軍鶏を捌いてみました。

「命を頂く」本当の意味・・・

まだまだですが、今まで以上に、綺麗に部位に分けて捌けるようになりました!山本さんがおっしゃっていた通り、何度も何度も経験を重ねて、ようやく身につくものだよと!

「命を頂く」本当の意味・・・

これを機に、もっと鶏料理の幅も広げていければと考えています!お楽しみに~!!!

【鶏料理やまもと】
住所:長野県塩尻市広丘高出1566−1
電話:0263-53-3588
HP:「ここをクリック」


名物の親子丼に、焼き鳥丼は、鶏好きにはたまらないどんぶりです!

「命を頂く」本当の意味・・・

「命を頂く」本当の意味・・・



同じカテゴリー(同志)の記事画像
「信州そば」シーンを盛り上げる同志達!!!
京都からの「ラブレター」
松本平を「食」で盛り上げる仲間達!!!
縁を笑顔を心を命を「紡ぐ」お店!
蕎麦屋のナチュラルハム作り!二年目!
バーテンダーとそば職人の「二刀流」
同じカテゴリー(同志)の記事
 「信州そば」シーンを盛り上げる同志達!!! (2023-03-15 06:55)
 京都からの「ラブレター」 (2023-02-28 06:00)
 松本平を「食」で盛り上げる仲間達!!! (2023-01-31 06:00)
 縁を笑顔を心を命を「紡ぐ」お店! (2022-06-13 06:00)
 蕎麦屋のナチュラルハム作り!二年目! (2022-02-08 18:00)
 バーテンダーとそば職人の「二刀流」 (2022-01-26 22:28)

Posted by カズキ at 06:00│Comments(0)同志
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。