一目惚れしたあのそばザルを探せ!
蕎麦屋をやる時に、私はどうしても拘りがあります。
それは、そばを盛り付けるザルです。
仕事で東京に行った時、ある蕎麦屋さんへ行きました。
閑静な住宅街にあったその蕎麦屋さんは、
都会の中にありながら、そこはまさに異空間・・・。
心地よい音楽とともに、そば以外の料理も充実しています。
私は、ここで頂いたときに盛られていたザルに一目惚れしました。
お店をやるときは、
こんなザルに私のそばを盛り付けたい!
その時は、漠然と思っていたのです。
月日は流れ、実際に開業に向けて動き始めた時、
あそこで出逢った素敵なザルを探し始めました。
業者さん、インターネット、蕎麦屋の同業者さん達など・・・。
しかし、なかなか見当たらない・・・。
結局、ザルと言うのは、農家さんが、冬場の農作業が休みの間に作り、
販売しているというのがとても多く、大量生産品だと、
形もすぐに崩れてしまい、毎日使うのには、やや不向きなものなんです。
「どうしよう・・・あのザルに蕎麦を盛りたいなぁ・・・。誰か作ってくれる人いないかな・・・」
と・・・想いに更けていました。
だけどそんなに都合の良い人がいるわけ・・・。
そこへ一本の電話・・・
それは、ある男の人から電話でした。
その男性の名前は、哲平さんといって、
現在私が勤めている会社のイベントで知り合った方です。
哲平さんは、木工を業としていて、
オリジナル家具の製作なども手掛けています。
イベントのときは、数種類の木材から選んで、自分の「箸」を削りだして作ろう!
と集まった人達に教えていました。
私は、なんとなく哲平さんの空気感が好きで、声をかけて挨拶を交わし、
連絡先をお互い交換していたのです。
それから約半年後、その哲平さんから電話が入りました。
「久しぶりだね!元気にしてたかい?」
相変わらず、とてもゆったりとした空気が、電話越しに伝わります。
「開業するって聞いてたけど、前にザルが欲しいって言ってたよね。実は知り合いに、竹細工をやっている人がいるんだけど、今度教室をやるみたいだから、一度話をしてみたらどうかな?」
待っていました!さすがは伊那谷!
私は、二つ返事でその竹細工教室に行くことにしました。
場所は・・・
中川村にあるホンムネくん・・・?
どこだろう・・・?
続く・・・。
≪次回予告≫
久しぶりに会った哲平さんと私は、
中川村にある『ホンムネくん』という場所へ向かいます。
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