2019年02月25日

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

◆逢いたい人に逢いに行く!

2月8日。

故郷福島「お礼」の旅、二日目は、木鶏の修業時代にお世話になった、親方の知り合い、両親、兄姉を招待して、そば会を企画しました。

会場は「飯坂温泉・内湯旅館 青葉」さんです。この旅館の若旦那の今村友君が、中学校の同級生で、昨年の夏、一緒に「福島・長野 酒蔵交流会」を企画しました。

その時に、自分がお世話になった福島の方に、蕎麦を通じてお礼がしたいという気持ちを伝えたところ、だったらうちの旅館を会場に使ってよ!と、声をかけてくれたのです。

昨晩の楽しかった席を想い出し、心地よい目覚めと共に、さて、夕方までは時間があるからと、飯坂温泉で日帰り入浴でもしようかと思いつきました。一人で行くのもつまらなく、兄貴の家に顔を出したところ、今年、高校卒業の甥っ子が家で時間を持て余していました。

たまには、一緒に出掛けるかと声をかけ、一緒にお風呂に行くことにしました。甥っ子と二人で出かけるなんて、何年ぶりだろうか?まだ幼稚園に行っていた時、仕事だった兄貴の代わりに、ビートルで園まで迎えに行って、そのまま遊びに連れて行ったこともあったっけなと、昔の思い出話をしていました。

どこのお風呂に行こうか、迷っていた時、母が昔、勤めていた「なかむらや旅館」さんへ顔を出しました。兄貴が連絡していてくれたので、旦那さん、若女将さん、そして女将さんが温かく迎えて下さいました!

「かぁ君!久ぶりだごど~!元気にしったがい?」
訳「かぁ君!久しぶりだね!元気にしてたかな?」

こうして立ち寄らせて頂いたのは、本当に久しぶりです!「かぁ君」と呼ぶのは、子供の時の自分を知っている人の呼び名です(笑)実は、自分も一時期アルバイトをしていました。飯坂温泉特有の熱々温泉を頂いた後、昔の思い出話で盛り上がりました!

毎年、欠かさず年賀状を送って下さっていたので、いつか逢いに行かなくてはと思っていました。

「逢いたい人に逢いに行く」


故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

思わぬきっかけで、皆さんに再会できて、とっても嬉しかったです!!!

≪飯坂温泉 なかむらや旅館≫
住所:福島県福島市飯坂町湯沢18
電話:024-542-4050
HP:「ここをクリック」

国登録有形文化財に指定された歴史的建物です!江戸・明治時代の情緒を感じられます!

◆自分は自分の「木鶏」の道を歩みなさい

熱々の温泉を頂いた後は、自分の修業先、木鶏へ出掛けました。本来であれば、夜の木鶏会に来て頂きたかった女将さんでしたが、急用があり、来れなくなったとのことで、自宅に顔を出しました。

山形村で蕎麦屋を開業してから、一度来て下さった以来なので、4年ぶりの再会でした。しばらく、女将さんと話をさせてもらっている中、最後にメッセージを頂きました。

「もう、ここへ想いを寄せなくてもいいのよ。あなたはもう、長野に移り住み、自分でお店をやっているんだから。だから、もういいのよ。」

女将さんの想いは、自然と私の心に響きました。

生前、親方に「木鶏」の屋号を使わせて頂きたいと、お願いしに行った時、親方が私にメッセージを残して下さいました。

「俺の真似をすることはない。自分は自分の「木鶏」の道を歩みなさい」

と・・・。

その言葉の意味が、この日の女将さんとの話から、改めて考えさせられました。

「木鶏とは、荘子(達生篇)に収められている故事に由来する言葉で、木彫りの鶏のように全く動じない闘鶏における最強の状態をさす」

と言われています。

何事にも動じない木彫りの鶏は「静」なのよと・・・。

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

◆自分にできる精一杯を・・・

夜は、いよいよ「木鶏感謝祭」と題して、そば会のスタートです。

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

育ててくれた故郷に、感謝の気持ちを込めて蕎麦を打たせて頂きました。

私は「静」ではなく「動」です。

自分には、こういうやり方しかできないんです。でも、これでいいと思っています。女将さんも、きっとそう言ってくれてると思うのです。

久し振りに再会した諸先輩方、家族の顔ぶれに、心が躍りました!

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

一番印象的だったのが、父が一生懸命ゲストをもてなそうと、お酒を注いで回ったり、笑顔で和貴は、和貴はと、自分の話をしていたり、とても楽しそうだったことです。

そんな父の姿に、いつまでたっても、親は親、子は子だなって、嬉しかったです。

ゲストの方々も、とても喜んで頂けました。青葉旅館さんのお料理が、会の盛り上げに大きな力になって下さいました!見て下さい!この沢山のお料理!一品一品全て手作り!お客様に喜んで頂きたいというおもてなしの心です!どれもとても美味しかったです!!!

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

元気なうちに、しっかりと感謝の気持ちを伝えたいと思って企画した今回の蕎麦会。

年々、自分も年を重ねていくということは、両親だって同じです。何度お礼を伝えたっていいし、伝えても伝えきれないことばかりです。

次は、また違う形で「お礼」をしていきたいと思います!お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございました!!!

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~完


追伸:

そば会の後、軽くお疲れ会をしようかと、青葉旅館の友くんと、近くの飲み屋さんへ出掛けました。なんとそこに、修業時代にお世話になった兄弟子が顔を出してくれました!!!

またまた当時の思い出話が盛りだくさんで、飯坂の夜は、遅くまで熱い時間が過ぎていったのでした!

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~



【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」




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