2020年06月16日

「世界一の美食の街」から学ぶこと

◆蕎麦屋として信州食材にこだわる意味

今年の一月下旬、世界一の美食の街と言われる『スペイン・サンセバスティアン』へ、街づくりの勉強に行かせて頂きました。
【詳しくはサンセバスティアンの旅日記へ⇒「ここをクリック」

この旅の中で、いまから40年前に、食革命を起こした一つ星レストラン「ズベロア」のシェフから、直接話をお聞きすることができました。


食革命では、新しい技術を取り入れながらも「サンセバスティアンの食材」を、とても大切にしている考え方が、会話から、そして食事を通じて感じさせて頂きました。

わざわざサンセバスティアンに行ってでも食事がしたい!

そう思わせるほどの「商品力」だけではなく「シェフの想い」が、世界中から美食を求めて旅に出かける人の「心」を動かしているのかもしれません。

この旅をきっかけに、自分は蕎麦屋として、本当に地元食材に目を向けているのか?
という疑問が生まれました。

もちろん、今までも信州食材を取り入れながら、木鶏を通じていろんなメニューを創ってきました。

そんな中、今まで密かにチャレンジしながら、商品化できなかった食材があります。

それが「鹿肉」です。

信州食材として、数年前から注目を浴びている食材です。
流通も、食肉加工業者さんのおかげで、とてもいい状態で手に入れることができます。

しかし、自分一人では、鹿肉の調理の技術や知識が乏しいのが事実です。だからこそ、今まで商品化が出来なかったのだと思います。

◆橋倉シェフとの再熱!

数年前、一緒に鹿肉を使ったそばを食べて頂こう!と、コラボイベントで鹿南蛮そばを創ったことがあります。






しかし、その時は、私は木鶏を開業していなくて、料理についても、そばに対しても、そこまでの経験や知識がなかったので、これだ!というそばが創れなかったのです。

今年に入り、橋倉シェフが短期間でしたが、木鶏にヘルプに来てくださいました。それがきっかけで、もう一度鹿南蛮そばを創ろう!とチャレンジして、最高の一杯が誕生しました!



よし!これを商品化しよう!と準備を進めていたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で、お店の休業を余儀なくされ、季節は肌寒い時期から、汗ばむ季節へと変わっていったのです。

お店を再開するにあたり、今度は鹿肉のつけそばバージョンを考えようと、水面下で試作を繰り返していました。

そしてこの度、色んな方のアドバイスを受けながら、ついに完成したのです!

◆信州で『しか』創り出せない蕎麦

・信州産鹿肉を使った木鶏オリジナルつけそば・・・1,500円(税別)



信州産の鹿肉をゆっくりと低温調理することで、肉質を柔らかく仕上げています。

また、つけ汁は蕎麦屋のかつお出汁に加え、味の深みを出す為に、鹿のガラスープをブレンドしました。そこへ、信州地酒の酒粕を加えることで、旨味の相乗効果が生まれます!

蕎麦は、つけ汁に負けないように、田舎そばの平打ちに仕上げています!信州で「しか」創り出せない蕎麦を、是非お楽しみ下さい!

追伸

飲食店のあり方として、一番はお店に来て食べて頂けることが、私たちにとっても最高のサービスの提供だと思っています。そんな中、今回の新型コロナウイルス感染症の影響で、外出の規制があったり、お店に行きたくても行けない環境に陥ったりと、これからの未来は予測不可能な時代を迎えると思っています。

それでも「食事」って、生きていく中で、とても重要なポジションにあると思うんです。

私たち飲食店は

『胃袋を満たすのではなく、心や身体が喜ぶ食事を届けたい!』

と思う方が、ほとんどだと思います!

その想いも含め、木鶏でも、お客様が気軽に信州の食を楽しんで頂けるように、オンラインショッピングの立上げを進めています!今しばらくお待ちくださいね!


【そば処 木鶏】

住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」
  

Posted by カズキ at 22:00Comments(0)地域のことご案内