2019年02月25日

故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~

◆逢いたい人に逢いに行く!

2月8日。

故郷福島「お礼」の旅、二日目は、木鶏の修業時代にお世話になった、親方の知り合い、両親、兄姉を招待して、そば会を企画しました。

会場は「飯坂温泉・内湯旅館 青葉」さんです。この旅館の若旦那の今村友君が、中学校の同級生で、昨年の夏、一緒に「福島・長野 酒蔵交流会」を企画しました。

その時に、自分がお世話になった福島の方に、蕎麦を通じてお礼がしたいという気持ちを伝えたところ、だったらうちの旅館を会場に使ってよ!と、声をかけてくれたのです。

昨晩の楽しかった席を想い出し、心地よい目覚めと共に、さて、夕方までは時間があるからと、飯坂温泉で日帰り入浴でもしようかと思いつきました。一人で行くのもつまらなく、兄貴の家に顔を出したところ、今年、高校卒業の甥っ子が家で時間を持て余していました。

たまには、一緒に出掛けるかと声をかけ、一緒にお風呂に行くことにしました。甥っ子と二人で出かけるなんて、何年ぶりだろうか?まだ幼稚園に行っていた時、仕事だった兄貴の代わりに、ビートルで園まで迎えに行って、そのまま遊びに連れて行ったこともあったっけなと、昔の思い出話をしていました。

どこのお風呂に行こうか、迷っていた時、母が昔、勤めていた「なかむらや旅館」さんへ顔を出しました。兄貴が連絡していてくれたので、旦那さん、若女将さん、そして女将さんが温かく迎えて下さいました!

「かぁ君!久ぶりだごど~!元気にしったがい?」
訳「かぁ君!久しぶりだね!元気にしてたかな?」

こうして立ち寄らせて頂いたのは、本当に久しぶりです!「かぁ君」と呼ぶのは、子供の時の自分を知っている人の呼び名です(笑)実は、自分も一時期アルバイトをしていました。飯坂温泉特有の熱々温泉を頂いた後、昔の思い出話で盛り上がりました!

毎年、欠かさず年賀状を送って下さっていたので、いつか逢いに行かなくてはと思っていました。

「逢いたい人に逢いに行く」




思わぬきっかけで、皆さんに再会できて、とっても嬉しかったです!!!

≪飯坂温泉 なかむらや旅館≫
住所:福島県福島市飯坂町湯沢18
電話:024-542-4050
HP:「ここをクリック」

国登録有形文化財に指定された歴史的建物です!江戸・明治時代の情緒を感じられます!

◆自分は自分の「木鶏」の道を歩みなさい

熱々の温泉を頂いた後は、自分の修業先、木鶏へ出掛けました。本来であれば、夜の木鶏会に来て頂きたかった女将さんでしたが、急用があり、来れなくなったとのことで、自宅に顔を出しました。

山形村で蕎麦屋を開業してから、一度来て下さった以来なので、4年ぶりの再会でした。しばらく、女将さんと話をさせてもらっている中、最後にメッセージを頂きました。

「もう、ここへ想いを寄せなくてもいいのよ。あなたはもう、長野に移り住み、自分でお店をやっているんだから。だから、もういいのよ。」

女将さんの想いは、自然と私の心に響きました。

生前、親方に「木鶏」の屋号を使わせて頂きたいと、お願いしに行った時、親方が私にメッセージを残して下さいました。

「俺の真似をすることはない。自分は自分の「木鶏」の道を歩みなさい」

と・・・。

その言葉の意味が、この日の女将さんとの話から、改めて考えさせられました。

「木鶏とは、荘子(達生篇)に収められている故事に由来する言葉で、木彫りの鶏のように全く動じない闘鶏における最強の状態をさす」

と言われています。

何事にも動じない木彫りの鶏は「静」なのよと・・・。



◆自分にできる精一杯を・・・

夜は、いよいよ「木鶏感謝祭」と題して、そば会のスタートです。



育ててくれた故郷に、感謝の気持ちを込めて蕎麦を打たせて頂きました。

私は「静」ではなく「動」です。

自分には、こういうやり方しかできないんです。でも、これでいいと思っています。女将さんも、きっとそう言ってくれてると思うのです。

久し振りに再会した諸先輩方、家族の顔ぶれに、心が躍りました!



一番印象的だったのが、父が一生懸命ゲストをもてなそうと、お酒を注いで回ったり、笑顔で和貴は、和貴はと、自分の話をしていたり、とても楽しそうだったことです。

そんな父の姿に、いつまでたっても、親は親、子は子だなって、嬉しかったです。

ゲストの方々も、とても喜んで頂けました。青葉旅館さんのお料理が、会の盛り上げに大きな力になって下さいました!見て下さい!この沢山のお料理!一品一品全て手作り!お客様に喜んで頂きたいというおもてなしの心です!どれもとても美味しかったです!!!



元気なうちに、しっかりと感謝の気持ちを伝えたいと思って企画した今回の蕎麦会。

年々、自分も年を重ねていくということは、両親だって同じです。何度お礼を伝えたっていいし、伝えても伝えきれないことばかりです。

次は、また違う形で「お礼」をしていきたいと思います!お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございました!!!



故郷福島「お礼」の旅~木鶏会編~完


追伸:

そば会の後、軽くお疲れ会をしようかと、青葉旅館の友くんと、近くの飲み屋さんへ出掛けました。なんとそこに、修業時代にお世話になった兄弟子が顔を出してくれました!!!

またまた当時の思い出話が盛りだくさんで、飯坂の夜は、遅くまで熱い時間が過ぎていったのでした!





【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」


  

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2019年02月20日

故郷福島「お礼」の旅~蕎麦人編~

◆私が「十割そば」を打つ理由!

2月7日。
岐阜から帰ってきた次の日は、故郷福島を目指します!今年の自分のテーマである「礼」を伝えるためです!

私が21歳の時、木鶏の親方の下で、そば打ちを教えて頂きました。そば打ちの基本、だしの取り方、蕎麦屋とは、お店とは、とにかく毎日がむしゃらでした。

そんな中、深夜の番組で「エビスビールが飲めるお店」として紹介されていたのが、福島市五月町にある「三立十割 蕎麦人(そばんちゅ)」さんです。

面白いお店の名前だなって見ていたら、お店の店主の方がお若い方でビックリしました。

「若い方でも蕎麦屋さんやっているんだ!」

何となく自分の中で、蕎麦屋さんといえば、50代60代の方がやっているイメージでした。

しかし、蕎麦人さんは30代!いったいどんな蕎麦を打つのだろうかと興味があり、すぐに食べに行きました!

店内は、オープンキッチンで、奥にはそば打ち場があり、ちょうど店主の方がそば打ちをされていました。お弟子さんが、蕎麦を茹でて提供して頂きました。

目の前に現れたの、透明感があり、やや星がかっていた蕎麦です!一口、蕎麦を手繰ると、プリッとした食感とのど越し、そしてほのかな甘みと香り!今まで食べたことがない蕎麦でした!

「十割でこんな蕎麦が打てるんだ!」

当時の私は、蕎麦の知識がまだまだ乏しく、十割そばのイメージが大きく変わりました。

その日の夜、友人と飲む約束をしていたのですが、その友人にお昼の出来事を話しました。すると、なんと蕎麦人の店主さんと知り合いだというのです!

すぐに友人が、店主さんに連絡をしてくれて、挨拶をということで、そのままの流れでまたお店に伺いました!

「十割そばを勉強させてほしいです!」

しかし、私は木鶏の弟子であり、見習の身分です。他の蕎麦屋さんで勉強だなんて、話の筋が違います。ところが、木鶏の親方は、学べるものは、なんでも学びなさい!と、承諾して下さったのです!

こうして、昼間は木鶏で、夜は蕎麦人で、そば打ちを学ばせて頂きました。

◆「厳しさ」を伝えてくれた親方

蕎麦人の親方には、本当に可愛がって頂きました。プライベートで海に連れて行ってもらったり、猪苗代湖でウェイクボードを体験させてもらったりと、楽しい思い出が沢山です。

しかし、いつも厳しいことも言ってくれました。

私は、皆さんがご存知の通り、とてもお調子者です。お調子が良すぎることが多々あります。

そんな時、周りの人が、どんだけ私を持ち上げても、蕎麦人の親方は、調子に乗らないよう、厳しい言葉を伝えて下さったのです。

当時、若造だった私は、その愛情を感じることが出来ず、福島に帰省しても、あまり顔を出さなくなりました。

それから数年後、私も自分でお店を出し、もうすぐ丸5年を迎えます。

今年のテーマである「礼」を考えた時、やはり十割そばの世界観を広げて下さった、蕎麦人の親方には、しっかりお礼を伝えなくてはいけないと、心に決めました!

一人で行くには、勇気がなかったのですが、とても心強い方が、それならぜひ一緒に行きましょう!と、声をかけて下さったのです!その方が、福島市にある「橘内酒店」店主の橘内さんです!


木鶏で取り扱っている福島の地酒は、橘内さんから仕入れさせてもらっています。蕎麦人さんもまた、橘内さんからお酒を仕入れています。そんな共通点の中から、橘内さんがお誘いして下さったのです。


久し振りの蕎麦人さん。店内は、平日にもかかわらず、お客様でいっぱいでした。

私は緊張しながらも、橘内さんと二人で飲める機会を、ゆっくりと楽しませて頂きました。ここまで、福島の地酒を盛り上げたい!と思った経緯や、苦悩、そして仕事に対する喜びなど、やっぱり志をもって仕事をされている方はカッコいいです!

橘内さんもまた、人と人の出逢いによって、不思議と自然に導かれてきたそうです。その感覚、ものすごく共感できました!

お酒も入り、話が弾んだところで、お蕎麦の注文です!これこれ!このお蕎麦に惚れて、十割を打ちたいって思えたんです!!!



相変わらずとても美味しかったです!!!

食事の後、親方と少し話をする時間がありました。

そこで、今までの気持ちを正直に話し、そして、お礼も伝えることが出来ました。親方も、その気持ちに笑顔で返してくれて、親方は親方の想いを話して下さいました。

なんだか、今まで心の中に溜まっていたものが、全て流れたような気持ちでした。ちゃんと自分のことを思っていてくれたことも、とても嬉しかったです!

親方!そして橘内さん!今夜は本当にありがとうございました!!!また長野で自信を持って頑張りたいと思います!!!!




≪三立十割 蕎麦人≫
住所: 福島県福島市五月町8−42
電話:024-522-5088
地図:「ここをクリック」

旬の食材を生かしたお料理と、福島県の地酒を楽しみ、締めに極上の蕎麦で〆る!そんな大人なそば屋さんです!ぜひ福島にお出かけの際は、お立ち寄りください!!!


≪橘内酒店≫
住所:福島県福島市南沢又河原前73−52
電話:024-558-5553
HP:「ここをクリック」
地図:「ここをクリック」

福島の銘酒が欲しいなら、是非一度足を運んでみて下さい!熱き店主、橘内さんがあなたにあった日本酒を提案してくれます!!!

故郷福島「お礼」の旅は続く・・・。


【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」


  

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2019年02月18日

そば屋研修旅行~岐阜編~

◆「蕎匠塾」そば屋名店巡り研修旅行

2月5日。

朝6時に、お世話になった京都「いまふく」さんを出発し、この日の目的地は、岐阜県下呂市です。

去年の蕎匠塾の集まりで、メンバーから「みんなで名店と言われるそば屋巡りがしたい」という意見が上がり、一番お店が静かな、この二月に研修旅行を企画しました。

まずは、下呂温泉にある名店「仲佐」さんです。

蕎匠塾のメンバーは、長野から車二台で乗り合わせて現地集合です!

京都組はというと、上田市「くろつぼ」福崎さんと、「木鶏」塙が!



そして、京都「いまふく」中根さんと、名古屋「縁」吉田さんも?県外の蕎麦屋さんが蕎匠塾の活動に?



実は、今年から「蕎匠塾が目指すもの」として掲げられた活動として、県内だけではなく、県外の蕎麦屋さんとも積極的に交流を図ろう!と決めていました。

その第一弾として、今回の名店巡りに、お二人をお誘いしたのです。お二人の素晴らしいところは「学びのためなら時間も労力も惜しまない」ことではないでしょうか。お誘いした時も、すぐに二つ返事で参加を決めて下さいました!

京都から尾張一宮PAまで車で移動し、そこから賢一くんが長野まで、私たちはタクシーを呼び、尾張一宮駅から、電車で下呂駅を目指します。

電車に揺られること約二時間!初めて訪れる街「下呂温泉街」は、外国人の観光客でいっぱいでした!ちょうど「春節」の時期ということも重なっていたからでしょう!

集合時間の11時半まで、少し時間があったので、近くの足湯でまったりと。足の疲れがめちゃくちゃ取れました!



オープンの時間が近づいてきたので、お店の前に行ってみると、蕎匠塾のメンバーの他に、沢山のお客さんがすでに待っておられました!

◆岐阜・下呂「蕎麦料理 仲佐」

岐阜県の名店の一つ「仲佐」さんは、蕎麦業界でも有名な方です。

玄そばは、すべて手刈り天日干しした小粒の在来種を用いて、手挽きの石臼で挽いたそば粉で打つというスタイルを実践されています。

手挽きを毎日です。何年も何十年も・・・。
その蕎麦対する情熱を感じたいと、今回伺わせて頂きました。

実は、店主の中林さんとお逢いするのは、この日が三回目です。

中林さんは、長野県の山間「稲核地区」で、畑を借りて「稲核在来」を栽培されていらっしゃいます。同じく稲核在来を栽培している「蕎麦カフェ ぐりんでる」店主の木口さんと親交が深く、その繋がりで、木鶏に足を運んで下さったのです。めちゃくちゃ緊張したことを今でも覚えています。

私も伺いたいと考えていたので、今回の訪問は、とても心待ちにしていました。大人数になるので、事前にお電話させて頂き、今回の勉強会の趣旨をお伝えしたところ、快く席を準備して下さいました。

憧れの「仲佐」さんの蕎麦がこちらです!



毎日毎日、手挽きで製粉された在来種の蕎麦は、穀物感の中に甘みが広がり、舌に当たる優しさがなんとも心地良かったです。一口一口、中林さんの作業風景をイメージしながら、最後まで味わわせて頂きました。

食事の後に、店主の中林さんが顔を出して下さり、とても嬉しかったです!中林さん、お忙しい中、ご対応下さりありがとうございました!!!



≪蕎麦料理 仲佐≫
住所:岐阜県下呂市森918−47
電話:0576-25-2261
地図:「ここをクリック」
HP:「ここをクリック」


お蕎麦好きの方には、是非一度訪れてほしいお店です。

◆そば談議が終わらない・・・

仲佐さんでの食事の後は、各自、自由時間として、街を探索しました。初めて訪れる街は、魅力がいっぱいです!川沿いの野天風呂に、おじさんが一人で入っていたのが印象的でした。水着は履いていましたけどね(笑)

16時から早めのチェックイン。
大浴場で旅の疲れを癒したら、夕食です!

そば屋が10人集まれば、話はおのずと蕎麦のことです。



この活動を県外から見た視点で、中根さん、吉田さんに感想をお聞きすることが出来ました。





そのことがまた、より深い関係につながり、二次会ではさらに話が熱くなり、そば談議は、遅くまで続いたのでした!!!







蕎麦文化を世界へ!!!楽しい和は、どんどん広がると信じています!!!

◆岐阜・日光町「胡蝶庵 仙波」

2月6日。

そば屋名店巡り研修旅行二日目は、岐阜市日光町にある「胡蝶庵 仙波」さんです。仙波さんは、粗挽き生粉打ちの第一人者です。事前情報はあまり入れず、五感で感じてみようと考えていました。

下呂から車で約二時間半。ようやくたどり着きました。

外観は、とても趣のある建物です。
店内は、とてもシンプルで、さりげなく活けている花や、調度品がお店の空間を演出しています。

本来は、4名までの入店までみたいです。事前の情報収集があまりできず、5名2グループに分かれての入店でしたが、ご対応いただきありがとうございます。

ここでは、ざるそばを頂きました。



粗挽きの生粉打ちは、私にとってもテーマになっている蕎麦です!口に入れた瞬間、ぐわーーーーって広がる蕎麦の甘みと香り!粗挽きだけど、滑らかな食感は、今まで味わった蕎麦とはまた違った感覚でした!

次回は、少人数で他のお料理も味わいながら、手挽きの蕎麦も手繰らせて頂きたいと思いました!





≪胡蝶庵 仙波≫
住所:岐阜県岐阜市日光町3丁目26
電話:058-232-6776
地図:「ここをクリック」


◆岐阜・関「そばきり 萬屋町 助六」

そば屋名店巡り研修旅行の〆は、関市にある助六さんです!町中の食堂から、全国から注目されるそば屋さんへ!ご主人、小林さんの世界観を学ばせて頂きたく、訪れました!

お店はオープンキッチンで、とても柔らかな雰囲気でした。蕎麦を食べる前から、私が好きな「空間」を感じました。ご主人をはじめ、女将さん、スタッフさんが、お客様に声をかけ、終始、和やかな空気感です。

のど越し抜群のせいろは、自分好みです!



田舎そばも、香り立ちが絶妙です!



円空そばは、塩と甘味噌で!酒の「あて」にしてもいいですね~!



〆のかけそばは、最後まで飲み干したくなる塩味がたまりませんでした!



こんな注文の仕方をすれば、同業者ならすぐに分かりますよね。すると、帰り際に、ご主人から声をかけて頂きました。

「皆さんどこから来たの?」

私は正直に、長野の蕎麦屋のみんなで、勉強をさせて頂きたいと思ってきました!と答えました。

すると、嫌な顔一つせず、長野なら、駒ケ根の「丸富」さん、小布施の「せきざわ」さんとは、昔から交流があるんだよ!と、教えて下さいました。

「千客万来」



助六さんの店内に飾ってあったこの書は、実は助六さんの娘さんが小学生の時に書いたものだそうです。その書を、せきざわさんのオープン祝いに贈り、今でもお店に飾ってあるそうなんです!

その話を聞いた時、先輩方も若い時に、こうして蕎麦屋同士の繋がりがあったんだなと、嬉しく思いました!小林さん!終始笑顔でご対応下さりありがとうございました!!!また必ずや伺わせて頂きます!!!



≪そばきり萬屋町 助六≫
住所:岐阜県関市本町8丁目27
電話:0575-22-2526
地図:「ここをクリック」

◆研修旅行の学び

こうして、全ての研修旅行の日程を終え、最後は、参加したメンバーで学んだこと、感じたことのシェアリングです。



私自身、この研修で一番得られたことは「本物の仲間」と呼べる関係を創れたことだと思っています!

共に過ごせたこの貴重な時間は、なにものにも代えられない財産だし、一緒に業界を盛り上げていこうと思える「同志」です!

「信州そば切りの会 蕎匠塾が目指すもの」

1、蕎匠塾は、信州そばのレベルアップに努めます。
私たちは、信州で「そば」をお召し上がりになられた全ての方が、満足してお帰り頂ける状態を目指し、信州そば全体の底上げを行っていきます。

2、蕎匠塾は、そばに関連する全てのことを極めます。
私たちは、そば打ちのみならず、そばの生産、製粉、販売に関係する全てのことについて学び、最高の信州そばを提供すべく、日々妥協のない研鑽を続けます。

3、蕎匠塾は、各メンバーが独立した対等な関係を保ちます。
私たちは、塾の中で、上下関係や主従関係を求めず、各々が自らの道を目指す独立した者として、互いに尊重し合える関係性を保ち、共に学び高め合える同志として活動を行います。

4、蕎匠塾は、自主的、自発的な研究の場です。
私たちは、蕎匠塾を知識を求めて集まる勉強会の場としてではなく、自らの経験、知識、好奇心を以って、自主的、自発的にテーマを持ち寄り、研究や活動を実施する場にしていきます。

5、蕎匠塾は、活動の場を広く求めていきます。
私たちは、県外、海外、他業種と積極的に交流し、最高の信州そばにつながる知識や技術、人脈作りをさらに深めていきます。


これからも、どうぞよろしくお願いします!!!



【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」

  

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2019年02月14日

そば屋研修旅行~京都編~

◆「相手の想いを形にする」ということ

2月4日。

一同は、四国から京都伏見にある「手打ち蕎麦・鮨 いまふく」さんへ向かいました。

以前から「いまふく」店主の中根さんとは、各地のそば畑でお手伝いし合っていた上田市「くろつぼ」店主の福崎さんと、昨年7月に中根さんと出逢った、名古屋「手打ち十割そば 振甫町 縁」店主の吉田さん、「農業生産法人 竹田の里」代表の賢一くんが、まだいまふくさんに行ったことがないということで、今回の研修旅行の枠に入れさせて頂きました!

中根さん夫妻は、定休日にもかかわらず、快く私たちのためだけに、食事を準備して下さいました。

お店に着くと、中根さん夫妻が、いつもの優しい笑顔でお出迎え頂きました。そして、テーブルには・・・。



「長野県山形村産乗鞍由来を楽しむ蕎麦会」
~「農業生産法人 竹田の里」蕎麦生産者 神通川賢一氏をお招きして~

この日は、竹田の里さんが生産された蕎麦を使い、挽き方、打ち方違いで、なんと7種類の蕎麦を準備して頂けました!一つのそばの実の美味しさの可能性を、皆さんに味わって頂きたい!という中根さんの想いです!

このサプライズに、一同大感激でした!

いまふくさんは、元々寿司職人ということもあり、蕎麦だけではなく、お料理もとーーーーーーっても美味しいんです!

まずは前菜盛り合わせです!どれも手が込んだ品々です!



続いてお造りは、長野では頂けない鮮魚ばかり!車海老は、まだ生きていました(驚)!



三品目は、茶碗蒸しです!木鶏でも、コース料理で提供しますが、火加減、出汁加減って、本当に難しいんですよね~。そこは中根さんの技術!優しい口当たりが、素材感を活かされています!自分も、もう一度茶碗蒸しを作りこんでみようと思います!



四品目は、天ぷらです!これもまた揚げ具合が絶妙です!!!



ここからが、待ちに待った蕎麦三昧です!

1、無玄・無篩 微粉



2、一割玄入り 微粉



3、玄挽き 微粉



4、無玄・無篩 粗挽き



5、玄挽き 粗挽き・五日熟成・手挽き



6、萌芽 五割粗挽き手挽き・五割発芽



7、温蕎麦 京都仕立・きつね蕎麦



賢一君は、あまりの感動に言葉を失った様子です!



同じ原料でも、ここまで表現の仕方を変えることができるのか・・・。また大きな勉強をさせて頂きました!!!

中根さん!ありがとうございました!!!



≪手打ち蕎麦・鮨 いまふく≫
住所:京都府京都市伏見区深草町通町26
電話:075-643-1958
HP:「ここをクリック」


この日は、いまふくさんの別邸にて宿泊をさせて頂きました。いつも温かいおもてなしをありがとうございます!!!

出逢って一年も経たないお二人の、意気投合さがまた素敵です(笑)

「蕎麦は人と人を繋ぐ」


そば屋研修旅行は続く・・・。



【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」

  

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2019年02月13日

そば屋研修旅行~四国編~

◆「うずうず」していました!

2月3日。

この日は、昼営業を終え、研修のために、神戸を目指しました。

目的は、山形村の「農業生産法人 竹田の里」代表の賢一くんが、今後の事業展開の参考に、製麺機を勉強したいと、数日前に相談を受けました。そのメーカーさんが香川県にあるので、自社のそば粉を持ち込んで、試作をやりたいと話があったのです。

四国・・・香川県・・・。

生まれて37年、未だに四国へ行ったことがなく、うずうずしていました!これはいい機会だなと、女将さんの了解を受け、私も一緒に同行させて頂くことになりました!

賢一くんも、蕎麦屋さんから見た視点で、機械の良さを判断してもらえれば助かりますと、互いに意見は一致し、四国までのスケジュールを組み立てていきました。

◆集う!熱き蕎麦屋!

本来のスケジュールでは、2月5日・6日で「蕎匠塾」の名店巡り研修旅行を予定していました。

その研修旅行に参加予定だった上田市「くろつぼ」店主の福崎さんと、特別参加枠、名古屋「手打ち十割そば 振甫町 縁」店主の吉田さんが、せっかくなら自分たちも四国へ!!!と、一緒に四国を目指すことになったのです!

17時に山形村を出発し、途中の尾張一宮PAで、吉田さんが合流!車内では、4人で蕎麦の話をずーーーーーーーっとしていました(笑)

そして、運転すること6時間!四国へ行きやすいようにと、神戸のホテルでチェックイン!話が夢中だったので、あっという間に着いた気持ちです!

神戸といえば港町!せっかくなので夜景を見に行こうと、男四人で「神戸ポートタワー」へ!近くにいた若者に、記念写真を撮ってもらいました!



港でお約束のポーズ・・・やってみたかった男の図です(笑)



この日は、早めに就寝し、次の日に備えたのです。

◆四国「讃岐うどん」を味わう!

2月4日。
この日は、朝6時にまだ薄暗い神戸を出発し、香川県三豊市を目指します。

信州といえば「蕎麦」ですが、四国といえば「うどん」です!しかし、実際に本場で食べたことはありません!

出汁が違う!とか、うどんそのものが違う!など、話には聞いていましたが、やはり自分自身で体感してみないと分かりません!事前にインターネットで調べてみたら、朝6時からお昼14時まで営業しているうどん屋さんを見つけました!

朝6時から・・・うどん?

四国の方は、朝食からうどんを食べる!これも有名な話です!でも本当に食べに来るの?

私たちがお店に着いたのは、朝の8時ころです。店内にはお客様がいませんでしたが、しばらくすると、次から次へとお客様が入ってきます。皆さん慣れた感じで、地元の方でしょう。

見てください!この価格の安さ!!!





何種類か食べたかったので、まずは出汁を味わいたく、シンプルに「かけ小(210円 税込)」をオーダーしました。とはいえ、小でも十分なボリュームです!



この出汁が、美味しいのなんの!みんなで口を合わせたかのように、美味しいと連呼し頂きました!私は思わず二杯目も「かけ」をオーダーしました!この出汁の感じを記憶に残したっかのです!

お店の方と話をして、出汁のヒントを頂きました。

「昆布」「いりこ」「花かつお」「白醤油」

朝6時から食べたくなる!あの優しいかけ汁を、勉強だと思って、自分なりに再現してみようと考えています!

◆製麺機と手打ち

朝食を頂いた後は、この研修のもう一つの目的「さぬき麺機」で、蕎麦の試作です!

展示会などで見たことはありましたが、実際に製麺をするのは初めてです。

さぬき麺機さんの歴史、製麺機の特徴など、社長自ら説明して下さいました。そのあとは、担当の方が機械を使って試作へと準備を進めて下さいます。


(真剣なまなざしで話を聞く、賢一社長と吉田さん)

仕上がったそばがこちらです!!!



もちろん、手打ちそばとは、麺の表情や香りの出方は違いますが、製麺機でここまでのクオリティーが出せるのかと、驚きました!賢一くんも、納得の様子です!

「わざわざ来た甲斐がありました!自分ひとりじゃなくて、蕎麦屋さんにも来てもらえて、色んな意見を聞けたので良かったです!同行して頂きありがとうございました!」


賢一くん!お礼を言いたいのはこっちのほうです!おかげで貴重な経験をさせて頂きましたよ!!!このご縁が、またいい形になるといいですね!!!

さぬき麺機さん!お忙しい中、ご対応ありがとうございました!!!



◆行ってみたくて「うずうず」していました!

四国といえば!!!!鳴門海峡の渦潮!!!

満潮と干潮の塩の満ち引きから起こる自然現象です!TVでは見たことがありましたが、是非生で見たいと、車を走らせ鳴門大橋を目指しました!

鳴門大橋は、渦潮の名所として有名な鳴門海峡をまたぎ、四国と淡路島をつなぐ吊り橋です。

鳴門大橋は長さ1.6キロの純白の吊り橋で、二層構造の上の層は高速道路として、下の層は遊歩道として利用されています。遊歩道の全長は450メートルで、高さ45メートルのガラス張りの通路から渦潮を真下に見下ろすことができます。



なんと、最大で20km/hの潮流が生じ、世界でも最大規模の渦潮が発生することで知られています!



この海流が、美味しい海産物の源になっているのでしょうね!!!子供たちにも見せてあげたいと思ったので、また家族で出かけたいと思います!!!

うずうずしていた気持ちが解消できました!うずうず・・・渦々・・・。




さ!次なる目的地!四国から京都へ!!!

そば屋研修は続く・・・。


【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」




  

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2019年02月03日

もっと「美味しいそば」を追求したい!

◆「学び」と「感謝」の一週間

今日の午後から、一週間「そば研修」として、お店を休ませて頂きます。

週の前半は「蕎匠塾」の仲間と、岐阜県の蕎麦屋名店巡りを企画しています。

そして、週の後半は、故郷福島で、感謝のそば会を、二回企画しています。

詳しくは、またブログで記事にさせて頂きます。

ご予定をされていたお客様には、ご迷惑をおかけしてしまいますが、どうか宜しくお願い致します。

≪そば研修期間≫
2月4日~2月10日




2月11日から17日は、休まず営業いたします。

【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」



  

Posted by カズキ at 09:30Comments(0)同志蕎麦のこと

2019年02月02日

木鶏オリジナル七味開発~入門編

◆美味しいのは・・・お蕎麦です!




のCMでおなじみの(長野県内のみ?)「八幡屋礒五郎」さん。

出逢いのきっかけは、昨年7月に、蕎匠塾で「薬味勉強会」を企画した際、担当の方が、長野市から、わざわざ信州大学農学部まで来て下さいました。その時に、とても興味深い話を聞くことができたのです!

「オリジナル七味が作れる」

2015年から、八幡屋磯五郎さんでは、飲食店向けに、オリジナル七味の提案を始めました。現在では、ノベリティー商品も含め、約100件ほど、商品化してきたそうです。

和食だけではなく、イタリアン、フレンチなど、枠にとらわれず、個性的なお店とのオリジナル七味を開発してこられました。

私は、今まで七味について、思い入れがあまりなかったというのが、正直なところです。

しかし、勉強会を通じて、八幡屋磯五郎さんの歴史、取り組みを知ることができ、せっかくのご縁なら「木鶏オリジナル七味」を作りたいと思うようになったのです!

◆オリジナル七味を作る!!!

1月28日。

この日は、定休日を利用して、木鶏オリジナル七味開発の相談に乗って頂くために、長野市善光寺通りにある、八幡屋磯五郎本店を目指しました!



平日にもかかわらず、店内には、お土産を求めるお客様で賑わっていました。中には、外国人の観光客の姿も見受けられました。

早速、ご担当の金井さんと再会し、どんな方向性の七味を作りたいか、相談に乗って頂き、ベースの調合をすることになりました。こんなにも種類があるんですよ!!!





この中から、私はそれぞれの薬味の香り、味を感じながら、私が作りたい七味のイメージを作り、金井さんにお伝えしました。すると、三パターンの配合比率を変えた、七味を作ってくれました。

この調合した一味で、実際にかけそばを食べてみました。




「美味しいのは・・・蕎麦と七味です!!!」

初めての調合でしたが、それぞれの特徴が、蕎麦を引き立たせてとても美味しかったです!どんな薬味を使ったかは、まだ内緒です!

この三つの中から、一つを選び、あとは製品化に向けての流れです!

木鶏オリジナル七味完成まで・・・あと少しです!!!金井さん!!!ありがとうございました!!!



【そば処 木鶏】


住所 :長野県東筑摩郡山形村5511-7
電話 :0263-98-2099
昼の部:火~日  
11:30~14:30(L.O 14:00)
夜の部:木・金・土 
18:00~21:00(L.O 20:30)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
HP:「ここをクリック」


  

Posted by カズキ at 04:00Comments(0)蕎麦のこと